コラーゲンを入れる
コラーゲンを入れて皮膚修復
手術の痕、傷痕、にきびの痕、シワなど、皮膚が陥没したり変形したところにコラーゲンを注入し、皮膚の形を元へ戻す方法が開発されています。
注入のやり方には2通りあります。
1つはコラーゲン線維をあらかじめつくってから皮膚に注入する方法です。
もう1つの方法は、はじめに線維を再生させておかないで、コラーゲン溶液をそのまま皮膚内に注入します。皮膚の中でコラーゲン溶液は線維をつくります。
こちら方が、線維が再生されるまで液状で、注射した上から押しつけるとうまく均一に広がり補正できる利点があります。特にシワなど浅いくぼみを治すのに適しているようです。
皮膚のくぼみといっても深さも大きさもいろいろです。たとえば、目じりのように皮膚が薄い場所では低濃度のコラーゲン、大きくて深い陥没部には高濃度のコラーゲンなど、用いるコラーゲンの濃度もいろいろなものが用意されています。
コラーゲンをおきかえる
注入するコラーゲンは、ウシの皮膚からとったアテロコラーゲンです。
注入されたコラーゲンは、ゆるやかに分解吸収されていきます。
まず白血球などの食細胞がやってきて分解、また一方で、線維芽細胞が新しいコラーゲンを積極的につくります。
線維芽細胞はコラゲナーゼを分泌して、注入されたコラーゲンを分解することもおこなっています。そして注入したコラーゲンは、自分自身のコラーゲンにおきかえられていきます。
これらが順調にいった場合の話しですが、注入したコラーゲンの分解吸収の方がはやくて、自分自身のコラーゲン合成がおいつかないことがおこるようです。
その時は、コラーゲンの再注入が必要になります。6〜18か月間隔で再注入を行うと効果が長期間保持できるといわれています。
コラーゲンによる副作用は?
コラーゲン注入による皮膚修復の問題点は副作用です。
現在用いられている注入用コラーゲンはウシの皮膚からとったものです。コラーゲンはそもそも抗原性が弱く、特にアテロコラーゲンは抗原性は弱いのですが、それでもやはり免疫反応にもとづく副作用が出る心配があります。
ウシのコラーゲンのかわりに人間のコラーゲンをつかえば心配はないはずですが、人間のコラーゲンは材料の確保やウイルス感染の危険などの問題点をもっています。
将来は、バイオテクノロジーを用いて生産した人間のコラーゲンがつかわれるようになるでしょう。
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